10.神戸の“大阪万博”
その1.広陵町集会所
現存する大阪万博のパビリオンのうちでも、最も愛され大切にされているのがこれです。
神戸市北区広陵町の「広陵町自治会集会所」。またの名を「広陵パビリオン」。
当時の「カンボジア館」は、ソ連館に見下ろされる小さなパビリオンでしたが、
住宅街で見る「カンボジア館」は、堂々としたものでした。
万博の翌年、この界隈を開発した会社が集会所として移築したそうです。
当時、展示されていた石仏や、正面の壁面に取り付けられてプレートも、内部に飾られいるそうです。
細部まで綺麗にメンテナンスされています。
地元でも「パビリオン」と呼ばれているようです。
子どもが書いたポスターには「世界の国からこんにちわ」と・・・この街では万博が語り継がれているようです。
街の歴史と共に、地元の方々に大切にされている、一番幸せなパビリオンかも知れません。
その2.三宮/東遊園地
万博会場には、様々なオブジェが設置されていました。
夢の池の近くにあった「KAWASAKIへの道」という作品が、
神戸市中央区の東遊園地に1971年から移設されています。
移設と言うよりは、川崎製鉄の寄贈なので、
川崎製鉄が製作→神戸市に寄贈→万博に出展→元の場所に戻るといった感じでしょうか。
右は、当時の様子。
阪神大震災を乗り越えた万博遺跡。
神戸の街で、末永く愛されることでしょう。
その3.UCCコーヒー博物館
ポートアイランド内にある「UCCコーヒー博物館」は、元々、ポートピア’81の時に、
「UCCコーヒー館」というコーヒーカップ型のパビリオンのあった場所。
後に、博物館に建て替えれました。
特別展示室「UCCヒストリー」では、会社の歴史とともに、当時の世相が年表になっていて、
もちろん1970年のところには当時の製品と、大阪万博の写真があります。
約3分30秒の会社の歴史を綴る映像展示の中に、1969年に発売され、
大阪万博で一躍知名度をアップした缶コーヒー第一号のことが出てきます。
太陽の塔の下で、UCCの缶コーヒーが飲まれているシーンが出てきます。
関連サイト
『UCCコーヒー博物館』