8.大阪の“大阪万博”四

その16.京橋の旅館

大阪万博の「宿泊対策」は、地元の業者にとっては大きなチャンスでした。
近畿2府4県の旅館業界では、それぞれ宿泊窓口が設けられ、大阪府の窓口が
「大阪府旅館業万国博対策委員会」でした。

「大阪府旅館業万国博対策委員会」は、当時、大阪市南区塩町通3−36にあった、
大阪府旅館環境衛生同業組合内に設置されていました。

「万国博対策委員会」の推薦旅館が、京橋に今も残っていました。

 

40年経っているとは思えないほど、きれいな看板です。

[Special Thanks To dr.rexさん]

その17.国立国際美術館

大阪、中之島にある「国立国際美術館」は、もともと「万国博美術館」から1977年転身したもの。
建物の老朽化に伴い、2004年に万博公園内から中之島へと移転新築されました。


万国博美術館

 

中之島に移転後も、万博記念公園時代から展示されていた巨大陶板画「無垢の笑い」が、
地下の壁面に展示されています。

 

説明版には、以下の様にあります。

ジョアン・ミロ(1893〜1993)

「無垢の笑い」 1969 陶板640枚

この巨大な陶板画は、もともと1970年に大阪で開催された日本万国博覧会の時に、
日本ガス協会のガス・パビリオンに展示されていたもので、万博終了後、
当館に寄贈された記念すべき作品です。
ガス・パビリオンのテーマは「笑いの世界」で、観客は会場内を巡って、
最後にミロのこの大作にいたりました。
この作品は「最後の笑い」つまり「究極の笑い」なのです。

関連サイト
『国立国際美術館』

その18.吹田の遺跡

大阪万博会場のお膝元、大阪府吹田市にも多くの万博遺跡が残っています。

a・吹田市文化会館メイシアター

阪急吹田駅前、吹田市文化会館メイシアターの1階入り口の壁のところには、
カナダ政府から寄贈された「イヌイットの像」が埋め込まれています。


カナダ館

 

b・吹田市立中央図書館

吹田市立中央図書館前には、ニュージーランド政府寄贈の「W.R.ALLEN作 ステンレスパイプのオブジェ」が。


ニュージーランド館

 


館内1階、子供室の壁には、同じくニュージーランド政府寄贈のタイルモザイクの壁、
「ROY COWAN作 太平洋」が設置されています。

 


同じモザイクの前で撮影された、当時のホステスさんの写真があります。、



c・泉殿宮

吹田市役所近く、当地に古くから伝わる神社「泉殿宮(いづどのぐう)」。
大阪万博会場建設の地鎮祭・立柱祭等、一連の祭典は、泉殿宮の宮司さんが斎主を努められました。

昭和43年3月15日、会場内で行われた立柱祭で使用された元柱(もとつばしら)が境内に奉建されています。


立柱祭の様子。石坂万博協会会長らが、引綱を引き立柱する祭事を行いました。

 
 

元柱は「泉殿宮」の境内に奉建され、会期中、日本万国博の無事成功を祈念してきたとのこと。
また、その後は日本万国博が掲げた「科学の進歩と人間尊重の精神」が、永く受け継がれるよう祀られているとのことです。

関連サイト
『泉殿宮』